ヴィジュアルポエジー

 

 


 

プロジェクト:

外側部分の透明フォイルと組み合わされた、オブジェのフォームと動きは、それらの全く特有のフォーム(細胞‐細胞核、子宮)の命を象徴しているのである。

多彩な連想は入場者に、人をその通常の思考と感覚の形式から引っ張り出す意図をもって、さまざまな視覚そして聴覚の刺激を通して、あたかも或る事が、本当にあるかのような印象を与えるのである。

自己の起源を直観的に熟考するために、自己の門を新しい知覚に向け開くということは鑑賞者にとっての出発点である。
通常とは異なるヴォリューム、重さそして質量の関係は、立体を物理的な規則から解き放つかのように映る。

オブジェの突然変異をともなったコンビネーションでは、非現実的な印象が生じる‐有機的なものと芸術的なものとのあいだで、知覚することが霞むのである。

 

 

 

全般的なプロジェクト描写:

特殊なフォイルから作られた、異なった二つのオブジェはひとつの空間でその性質、大きさに沿って分類される。

内部の立体は、外側の部分と同様に、吸引操作により永続的にそのフォームを変化させる。この動きはコンピューターにより操作され、調整される。エネルギー供給のもとであり、操縦基礎であるコンピューターが、個々のオブジェに組み込まれているのである。

オブジェが醸し出す効果は‐みせかけの自由自在を通して強められている‐息をする生き物に似てくるのだ。変化には音響的な雑音が伴う。これらはピンと張ったフォイル(膨らました状態)を、通風気エンジンにより響かせることによって作られる。この雑音は騒々しいのではないが、知覚することは出来、そして立体のさまざな状態を通じて多様なのである。 

 

さまざまなオブジェタイプ

展示会場を自由自在に動く立体:

これらのオブジェが、それまでいた場所を変えるのは非常にゆっくりとであり、球体が障害物(人や物)にあたることで、方向を変えるのである。それは肉眼で捕らえることが出来ない。それによって鑑賞者が、どのようにその動きが起こるのかということを、知るのを避けるのである。

ダブルオブジェ、楕円形, そして球形のもの:

 

球形、立方体、角錐形、円錐形、葉巻型、などなどの種々様々な銀色そして透明な内側の立体を伴った透明な外側の部分。

これらがプロジェクトの標準体であり、それぞれは内側部分‐外側部分と同様に操作可能‐には依存していないのである。

表面的に不安定なバランスの中に、内側の立体を伴った透明な立方体:

適量のヘリウムを入れたことにより表面的にはバランスが悪く見える。内側部分は形が変わる。

レーザー光線に似た帯状の光を伴ったオブジェ:

その光の中にモールス信号のメッセージが入っている。

グラフィック・デッサンで描いた立体:

不可解な文字は、透明フォイルの上に燐光色で描かれている。暗闇の中で光り、明るいところでもかすかに見える。その状況によっては、光の効果を下げることにより、オブジェをより際立たせることが出来、あたかもその置かれた空間から切り離されたように見えるのである。

実現化

50㎡‐800㎡の面積をもつ展覧会会場に展示するために、十分なオブジェが制作された。それぞれの状況に応じて、すばやく適応することが可能である。個々の立体は3mから8mのサイズである。戸外でのオブジェの永続的な展示は現在のところ計画されていないが、基本的には可能である。

これらの立体の重さは3kgから10kgだが、小さく梱包することも出来るので運搬も簡単である。